後遺障害の認定をお考えの方へ

後遺障害の認定をお考えの方へ

治療を終えても症状が残ってしまったとき

手首を押さえてる男性

主治医から「これ以上は良くならない」と告げられたとき、多くの方が言葉を失います。
腕が以前のように上がらない、
痛みやしびれが取れない、
傷跡が残った、目や耳の働きが元に戻らない
——治療を尽くしてもなお残ってしまった症状は、これから何十年と続く生活と仕事に、確実に影響を及ぼします。

こうした残存症状に対する補償が、労災保険の障害補償給付(通勤災害の場合は障害給付)です。
認定された等級に応じて、年金または一時金が支給されます。
さらに、会社に安全配慮義務違反などの責任が認められる場合には、逸失利益や慰謝料といった損害賠償を別途請求できる余地もあります。

もっとも、ここで知っておいていただきたいのは、後遺障害の等級は「症状の重さ」がそのまま反映されるわけではないということです。
判断のよりどころとなるのは、提出された診断書や検査結果、そして面談での説明といった「資料」です。
同じ症状であっても、資料の整え方によって結果が分かれることは、現実に起きています。

群馬県の弁護士法人山本総合法律事務所では、後遺障害の認定を控えた方、あるいは認定結果に納得できない方からのご相談を多数お受けしています。
本コラムでは、申請の流れと押さえるべき要点をご説明します。

【参考】労災事故の対処方法① 事故直後・治療中の方がすべきこと

障害補償給付を請求する手順

障害補償給付を請求する手順

症状固定の診断を受ける

治療を継続してもこれ以上の改善が見込めない状態を「症状固定」といいます。
ここが治療段階の区切りであり、同時に後遺障害の審査が始まる起点です。
この時期の判断は主治医の医学的見解によりますが、まだ改善の余地があるうちに早々と固定とされてしまうと、症状が十分に評価されないおそれがあります。

必要な検査を受けておく

等級の判断には客観的な裏づけが求められます。
関節の可動域測定、神経学的検査、画像検査(レントゲン・MRI・CTなど)、聴力・視力検査など、症状の性質に応じた検査を、症状固定の前後で受けておくことが欠かせません。
「痛い」という訴えだけでは、残念ながら等級には結びつきにくいのが実情です。

診断書を作成してもらう

所定の様式(障害補償給付支給請求書に添付する診断書)を主治医に作成していただきます。
この書面が審査の中心資料となるため、日常生活や業務でどのような支障が生じているかを、あらかじめ具体的に伝えておくことが大切です。
書きもらしがあれば、その症状は存在しないものとして扱われかねません。

労働基準監督署へ請求する

請求書に診断書や検査資料を添えて、所轄の労働基準監督署へ提出します。
会社の証明欄がありますが、協力が得られない場合でもご本人による請求は可能です。
なお、障害に関する給付の請求権には5年の時効がある点にご注意ください。

面談(局医調査)を受ける

多くの事案では、労働基準監督署の担当医による面談が実施されます。
短時間のうちに症状を的確に伝える必要があり、遠慮して「まあ何とかやっています」と答えてしまうと、実態より軽く評価されてしまうことがあります。

認定結果を確認し、必要なら不服を申し立てる

支給決定通知により等級が示されます。
結果に納得できない場合は、決定を知った日の翌日から3か月以内に労働者災害補償保険審査官へ審査請求を行うことができ、その後は労働保険審査会への再審査請求、さらに取消訴訟へと進む道があります。

【参考】労災事故にあい、治療中の方へ

認定手続を弁護士とともに進める利点

認定手続を弁護士とともに進める利点

「1級違い」が生涯の補償額を左右します

たとえば第7級と第8級では、前者は年金、後者は一時金と支給形態そのものが変わります。
損害賠償における労働能力喪失率も等級に連動するため、わずか一つの差が、長期的には非常に大きな金額差となって表れます。

症状を「資料」に翻訳する作業を支援します

多くの方が抱える難しさは、症状がないことではなく、症状を認定基準の言葉に置き換えて表現できないことにあります。
どの検査が必要か、診断書に何を反映してもらうべきか、面談で何を伝えるべきか。
この翻訳作業に、専門的な知見が生きます。

申請前からの関与が結果を変えます

不本意な結果が出てから覆すには相当の労力を要します。
申請前の段階で資料を点検し、不足を補っておくことが、もっとも確実な備えです。

認定後の損害賠償請求までを見通せます

等級は、会社への損害賠償請求における逸失利益や慰謝料の算定基礎にもなります。
労災保険の給付と賠償請求の関係を踏まえたうえで、全体としてどれだけの回復が可能かを見据えた対応が可能になります。

【参考】労災申請を本人が行うデメリットとは?

山本総合法律事務所によるサポート

弁護士に相談している様子

当事務所は群馬県高崎市に事務所を構え、地域で働く皆さまの後遺障害の問題に取り組んでまいりました。

  • 症状固定時期に関するご助言:早すぎる打ち切りとならないよう、時期の見極めをご一緒に検討します
  • 検査・診断書の事前点検:認定基準に照らして不足がないかを精査し、主治医への伝え方をお伝えします
  • 請求手続の代行・支援:書類の準備から提出まで、煩雑な手続をお引き受けします
  • 面談への備え:伝えるべき内容を整理し、実態が正しく伝わるよう準備を整えます
  • 審査請求・再審査請求への対応:認定結果に納得できない場合の不服申立てを代理します
  • 会社等への損害賠償請求:認定された等級をもとに、逸失利益・慰謝料の請求を交渉から訴訟まで対応します
  • ご家族からのご相談:重い障害が残りご本人の負担が大きい場合、ご家族からのご相談も承ります

【参考】仕事中に手指を怪我された方は弁護士にご相談を

まずはお気軽に弁護士へ

所員一同

後遺障害の認定は、書類を出せば自動的に適正な結果が返ってくる手続ではありません。
残された症状の重さを、いかに正確に伝えるか。その一点に多くがかかっています。

弁護士法人山本総合法律事務所(群馬県高崎市・前橋市)では、労災の後遺障害に関するご相談を承っております。
これから申請を予定されている方はもちろん、「認定された等級が症状に見合っていない気がする」という段階のご相談も歓迎いたします。
審査請求には期限がありますので、疑問を感じた際は早めにお声がけください。

これからの人生を支える正当な補償が得られるよう、地域の弁護士として全力で伴走いたします。

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