- 執筆者弁護士 山本哲也
この事例のポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 事故の内容 | 作業中の転落事故 |
| 後遺症 | 死亡 |
| 解決方法 | 相手方企業との示談交渉、訴訟 |
| 最終的な補償額 | 3000万円 |
ご依頼者様データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご依頼者様 | 50代男性 |
| 職業 | 会社員 |
| 業務内容 | 荷物の運送業 |
| 傷病名 | 脳挫傷 |
災害の状況

トラックの荷台で作業をしている際にヘルメットを着用していなかったことから、作業中に転落した際に地面に頭を打ち付けて死亡するに至りました。
相談・依頼のきっかけ
被災者は亡くなられていたことから、そのご遺族から相談がありました。当初は会社としては安全配慮義務違反がないとして責任を否定する姿勢を見せていたため、ご遺族の方々がこれ以上の交渉はできないとのことでご依頼となりました。
解決方法
- 相手方企業との示談交渉
- 訴訟
解決金額
| 会社からの賠償額 | 3,000万円 |
| 総額 | 3,000万円 |
解決のポイント

受任後に労働局より、資料一式を取り寄せ、同資料を元に、相手方企業に請求可能な金額を算定しました。しかし、同資料は黒塗りとなっている部分が大半で、あまり有益な資料が集められませんでした。また、既に被災者自身は亡くなっていたことや、相手会社の従業員が会社をかばうような供述をしていたことから、証拠集めに難航しました。
交渉段階においては、相手方企業は、ヘルメットの着用を指示していた、ヘルメットを提供しておりそれを着用しなかったのは本人のせいである、荷台の作業に用いる道具を故意に改良していて安全性を備えないような道具にしていたのは本人であり、本人に大きな責任があると主張してきました。
安全配慮義務違反があるとしてもこちらの過失が90%あると主張してきたことから交渉では埒があかなかったため、訴訟を提起することにしました。
訴訟でも会社側の代理人は交渉のときの主張と同じ主張を繰り返してきました。また、相手会社の従業員の陳述書なども新たに提出し、徹底的に争う姿勢でした。
しかし、こちらとしても道具の改良を行ったのは被災者自身ではないことを粘り強く主張し、また、会社側が従業員に提供していたヘルメットは墜落防止用のヘルメットではなく適切なヘルメットを提供していなかったことを裏付ける証拠を提出しました。
また、仮に適切な墜落防止用のヘルメットが提供されていたとすれば、死亡という結果に結びつくことはなかったことを裏付ける統計データをまとめた文献などを証拠として提出しました。
その結果、会社側の被災者に90%の過失があるとの主張を全面的にしりぞけた裁判所の和解案が提示され、和解によって無事解決となりました。
なぜ労災事故は弁護士に依頼すべきなのか?






